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アルストロメリアの球根の植え付けと株分けのポイント

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アルストロメリアは1年中フラワーショップで出回っていて、色とりどりの切り花を楽しむことができます。種からでも育てられますが、多くは球根から庭植え、鉢植えで育てることができ、株分けしながら植え替えていく多年草ですので、アルストロメリアを年々増やしていくのもひとつの楽しみです。

ここでは、初心者だけれどアルストロメリアを球根から植えて長く楽しみたい!という方に、アルストロメリアの球根の知識や植え付けのポイントをわかりやすく解説していきます。

1.アルストロメリアの球根の概要

まずアルストロメリアの球根とはどのようなものなのか、概要を知っていただくために、アルストロメリアの球根の基本と、販売の状況について概観しておきたいと思います。

1-1.アルストロメリアの球根の基本

まず、アルストロメリアの球根について見てみたいと思います。

アルストロメリアの球根は、地下茎にいくつもの貯蔵根というサツマイモのように太くなった根がぶらさがっています。ダリアの根と似たような形状ともいわれます。

貯蔵根が地下茎にぶらさがっている箇所には「クラウン」と呼ばれる芽となる部分があります。株分けの際は、このクラウンが必ず含まれるようにしますし、植え付けの際にはクラウンが上になるようにしますので、球根の中でも重要な部分と言えます。

なお、アルストロメリアでも品種によって球根の形や大きさが異なります。細長いものや丸いもの大きいものなど様々です。

なお、アルストロメリアの貯蔵根は折れやすいので、株分けや植え替えなどの際には気をつけて扱うようにしてください。

1-2.アルストロメリアの球根の販売

アルストロメリアの球根は、各地の花卉農園やガーデニングの専門店などで販売していますが、ネットによる通販でも非常に多くのサイトで購入することができます。最近ではむしろネット通販を利用される方が多いのではないでしょうか。

価格は品種にもよりますが、おおむね1株あたり1000~2000円程度となっており、それほど安価とは言えませんが、株分けをしながら長く楽しむことが出来ると思うとむしろリーズナブルといえるでしょう。

2.アルストロメリアの球根の植え付けの留意点

アルストロメリアの球根の植え付けで特にポイントとなるのが、植え付け場所の環境や、植え付けの深さ、植え付ける用土と言えます。

アルストロメリアの球根を植えるには庭など地面に植える地植えと、植木鉢に植える鉢植えがあります。この両方について、植え付けのやり方と植え付けに適した土についてみていきたいと思います。

2-1.アルストロメリアの球根の植え方のポイント

地植えの場合には根が深くまで張れることが大切ですから、40cmから50cmくらいの深さまで土を掘ってから、春植えの場合は3~4cm程度の土が被るような深さ、秋植えの場合は7~8cm程度の土が被るような深さまで植え付けるようにしましょう。これによって球根の周辺の温度が適切に管理されることになります。

また、アルストロメリアは湿度の高い環境では根腐れを起こしやすいため、球根を植え付けた場所周辺を10cm程度の高さに盛り上げるようにすることで、雨水などが溜まることなく適度な乾燥状態にできます。

植え付けの間隔はあまり密にならないよう20cmから30cmの間隔を空けて植えるようにしましょう。

一方、鉢植えの場合も球根の長さや根を張る長さが必要ですので、鉢の深さが20cm程度、直径18cm程度以上のものを選ぶようにしましょう。球根を植え付ける深さは2~3cm程度の土が被るようにしてください。

地植え、鉢植えどちらの場合でも、芽になるクラウンの部分を上に向けて植えるようにしましょう。植え付け作業の際に、貯蔵根を折ったり傷つけたりしないよう注意するようにしてください。

2-2.アルストロメリアに適した土のポイント

アルストロメリアの球根の鉢植えに適した用土としては、赤玉土7、腐葉土2、ピートモス1の配分とし、用土1リットル当たり約5gの緩効性化成肥料を混ぜてください。植え付けた直後はたっぷりと水を与え、その後は土が乾燥してきたらたっぷり水を与えるくらいにしてください。

アルストロメリアの球根の地植えの場合、日当たりが良く風通しのよい、かつ水はけの良い場所が適しています。植え付ける前に、耕した土の1m3当たり約1kgの完熟堆肥及び約300gの緩効性化成肥料またはピートモスを混ぜあわせて用土とします。

植え付けた直後はたっぷりと水を与えますが、その後はほとんど水やりの必要はありません。

3.アルストロメリアの株分けの留意点

アルストロメリアは多年草ですが、4~5年目になると花の数が少なくなってきますので、花壇など地植えの場合は3年に一度位を目安として「株分け」をして植え替えるとよいでしょう。一方、鉢植えの場合には毎年植え替えると良いでしょう。

アルストロメリアを丈夫に育てるためにポイントとなる、株分けの時期や株分けのやり方についてみていきたいと思います。

3-1.アルストロメリアの株分けの時期

アルストロメリアの場合、一般的には球根を保存するのではなく、球根の堀りあげ、株分けと同時に植え付けまで行いますので、この点を考慮して適切な時期に行うこととなります。

株分けは、生育に適した20℃くらいの気温の時期やアルストロメリアの生長が止まる時期がよいとされており、春は4月上旬ごろまで、秋は9月下旬ごろまでとなります。秋については多少遅めに植え付けても問題はないのですが、秋の早めに植え付けた方が冬までにしっかり根を伸ばすことができるので丈夫に育ちますし、春になってからの芽の出かたが良くなります。

一方、8月などあまり早く植えすぎると、高温高湿の環境に長くさらされることとなり、腐りやすいといった問題がありますので注意してください。

また、11月などあまり遅く植え付けると、地域によっては地面が凍結してしまい株がだめになってしまうこともあります。

このようなことから、一般的な地域では9月下旬頃、特に寒冷地では地面が凍結するおそれのない4月上旬頃がよいでしょう。

3-2.アルストロメリアの株分け作業のポイント

アルストロメリアの球根は、地下茎に太い貯蔵根が複数ついていて、その繋がっている部分にクラウンと呼ばれる芽を作ります。

株分け作業を行う際には、そのクラウンを含むように切り分けなければなりません。切り分けの単位は、2~3のクラウンが含まれるように切り分けるとよいでしょう。

なお、アルストロメリアの球根には皮膚炎を起こす成分が含まれていると言われていますので、直接手で触れるのは避けたほうがよいでしょう。

また、貯蔵根が傷つくと腐りやすくなるので、地植えの場合は特に周りを深く掘りあげるようにし、クラウンを確認しながら丁寧に株分けをすることが大切です。時には根が絡み合っていることもあるので、丁寧に扱うようにしてください。

4.アルストロメリアの株分け・植え替えに挑戦しよう

アルストロメリアの球根の基本や株分け・植え替えについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

株分けは、最初はちょっと難しいと思いますが、球根の特徴や切り分けの際の扱い、土の深さなどいくつかの注意ポイントに気をつければ、きっと上手くいくと思います。

アルストロメリアを球根から育てて増やしていくことで、きっと自分の子供のように成長を楽しむことができると思います。是非、チャレンジしてみてください。

(参考)
https://horti.jp/3701
https://sakata-tsushin.com/oyakudachi/lesson/flower/post_59.html
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-136/target_tab-2
https://lovegreen.net/library/flower/p88855/
https://shop.takii.co.jp/simages/shop/selection/alstroemeria1106_02.html
https://shop.takii.co.jp/qa/detail/765
http://gardening123.blog38.fc2.com/blog-entry-399.html
http://xn--m9j881n25q.jp/cat19/post_87.html
https://greensnap.jp/category1/flower/botany/612/growth

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