国産のお花。生産者の想い。日本のお花のポータルサイト。

斉藤洋一

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斉藤 洋一

茨城県土浦市在住
茨城県立農業大学校園芸部卒、以来35年間カーネーション、雪柳栽培をしています
趣味、ゴルフ、バウンドテニス

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私たちのこだわり

信頼して買って貰える花を届けたい

ナンバーワンよりオンリーワンよりエブリワンの花作り

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大田花き

インタビュー

花農家になったきっかけは?

家で作っていたのが大きいですね。

基本、継ぐことを前提で農業大学に進学しました。

農大ではバラ・カーネーションなどが選択できて、その時カーネーションを選択しました。バラは棘が痛そうというのもあります。

家業としては、路地で菊やダリヤ、雪柳を作っていました。

菊とダリヤが夏の作物だったので、台風対策もかねてカーネーションを導入しました。
当初はカーネーションもここまで長続きするとはおもっていなかったですね。
バブルの時期にひっかかっていたのも良かったのかもしれません。

私達の時代は、「家業をつぐのがあたりまえ」という認識でいました。
同級生も7割くらいは家業をついでいました。
就職していたのは3割くらいですね。

就農に対しては、特に抵抗もなかったですね。
もちろん家の仕事はきついのはわかっていたが、
まったく休みのない状態ではなかったので、できるだろうと思っていました。

家の周りに土地があったので有効活用するにはどうすればいいかと考えていたのと
両親が年取ってやめたらその土地などをどうするかなども考えていました。

ですので、すんなり就農しましたね。

カーネーション栽培農家になるには?

当初、ユキヤナギ用の小規模ハウスはありました。
ガラス温室はあったが坪数が小さかったし軒の高さがたりなかった。

当時はいろいろな補助金がありました。
そういったものを借りながら、最初は120坪の鉄骨ハウスを作りました。
(1/3くらいは補助金利用でしたね。)
ハード面では比較的始めやすかったですね。

補助金自体は条件等ありますが今も利用できると思います。
補助額は条件によっては変わりますが、若い人たちが就農するのであれば
スタートのしやすさとしてはかわらないのではないかな。

でも、花業界としての品目は大分変わってきていますね。
昔はバラ・菊・カーネーションが3大品目でした。

ひとつの品目専門か、多品目栽培するのかやり方はいろいろですね。

どこかで修行するのか、世襲なのか。

きっかけのところでも話しましたが、世襲が多い印象ですね。
うちの組合にも二世、三世がいるが、基本親がやっているのをついできている。
9割以上がそう。
婿で入ってきてやるようなところはあったりするが珍しいパターンかな。

横のつながりが結構あるので、同業農家や市場関係などで
研修してから就農するパターンもある。

研修受け入れは最近少なくなってきているようですが、
家に直接入るよりは、違う農家で研修してから入ったりするなど、
家にすぐに入るとどうしても、甘えがでてしまうからね。

農業の知識に関しては必須ではないが、農業大学校などをでてるか、
農業系の高校などをでているとやはりスムーズですね。

常陸野カーネーションの組合員も、やはり農学校に行っていた人がいますよ。

現在感じるやりがいとは?

花を作っていても、毎日見ているので正直自分自身で綺麗と感じることが少くなっているかもしれないです。
けれど、時折、人にあげるとすごく喜んでもらえる。
少ないけれど、ネット販売をして、発送しているんですが、
きれいで長持ちするので、感謝のメールをいただいたりするとやはり嬉しいです。

コロナで外出ができない中、花が見直されていると言われていますが、
実感としてもこの2年位は比較的花が売れていると思います。輸入が少ないのもあるでしょう。

実際直売所でも以前より花は売れるようになってきているし、
生活の癒やしに寄与できることはやりがいにつながっていますね。

また、組合等に入って同業者と集まることができることもやりがいのひとつかと思います。

カーネーションを継続して作っていると、なかなか切り花本数を増やすことができず、
技術的な面で苦労していることがあります。

病害虫に関しても、こういう症状のときはこういう原因が多い。
土壌消毒をしっかりやったほうが、薬はこういうものを使った方が、などの情報共有ができる。

カーネーションの全国的なあつまりもあります(年に1回程度)
コロナで3年位はできていないけれど、また再開できるといいですね。

そういった人たちとは、ライバルでもあるが、仲間という意識が強い。

全体的に業界が弱くなっている部分は感じていますので、
みんなで盛り上げようというような意識で今後もやっていけるといいですね。

熟練の技術と若手のアイデア力のバランスに関してどう思われますか。

若い人の意見も調整し聞きながらやっているところは成長している気がしますね。
業界的にもそうやって成長していってほしいとおもいます。

ただ、みんながそういったことができるかというとやはり難しく、
人によるかもしれませんよね。

うちの組合の場合は面白そうであればチャレンジしてみよう。というスタンスの人が多かったです。
「ホームページを作っては?」というのも私が言い出したのですが、
かなり早い段階で言い出したので、サーバーなどもプロバイダ付属のものを使っていた時代です。
更新するにも通信料(電話代)がかかっていた時代。
そんな中、通信料補助などもしてくれてたのは、ありがたかったですね。
はじめは自分のデジタルビデオの静止画を使って画像を撮影していたのですが、
その後、デジカメも買ってくれたりと、非常に理解してくれてました。

その当時、ホームページを花組合で作っていたのはあまりいなかったんじゃないかな・・・

その反面、若いやつは背中をみていればいいんだ、的な意見もあるのもわかります。
ただ、そういったところは、今後取り残されていってしまうかもしれませんね。

全国規模のカーネーション青年部ができたのは10年位前です。20代から40代で最初は参加人数も少なめでした。

その中で若い人を見ていると、一本一本に非常に手をかけてつくる。
消費者には決して伝わらないようなことに、こだわりをこめてつくるような生産者が多い。

そういったところは若手から学びたいですね。

生鮮ではあるが、嗜好品のため食品とくらべ必要性が低い。廃棄ロスに関しての取り組みは?

ロスは経営の仕方にもよるが、結構出ますよ。
低い階級をつければ出荷はできるが、値段がさがるので、バランスが難しい。
経費があえば、100本箱に200本入れたりして出荷します。

そのあたりをどう考えるかですね。
手間など含めて。

下位等級品を直売所で売る事もあります。値段は自由につけられるが、残ることも多いし
個包装などで、市場に出すより手間はかかる。これもやはりバランスが難しい。

産直に関しての取り組みはされていますか。

直売所やスーパーなど間に合う範囲でやっています

利益率がいいですが、やはりロスもでます。

市場出しであれば、値段の高い安いはあるが、出荷したものは全て売れる。

知人で市場出しから直売所メインに変えた人がいるが利益率はよくなったが、
その分残業は増えたと言っていた。

これまでに直面した困難はなにかありますか?

やはり、土壌病害(連作障害)とハダニに今でも苦労しています。

ハダニはローテーションでしのいでいるが、
どんどん薬には抵抗性がついてしまっている。

これはずっと続いていくでしょうね。

土壌病害も今年の天気では大丈夫だが、
台風やゲリラ豪雨の冠水などで苗がかれてしまったりする。

殺菌剤などを灌注などでする必要があるし、大変ですが重要な作業です。

フザリウムとリゾクトニアという菌があるが土壌消毒と殺菌剤で対策しています。

茨城ではあまり出ていないが、ピンチ後に出る芽が萎縮叢生症という症状で、
細くなってしまうものがある。
土壌水分と気温の関係で出やすいようで、品種にもよるようです。

汚く、かっこ悪い、儲からないと言われる花農家への思いは?

農作業はやはり汚れますよね?

汚いのはある程度施設次第で防げるので一概には言えないですね。
もちろん品目によっては泥だらけになるようなものもありますし、
しかたないです。
「やるからには覚悟してこい。」と思います笑

農家はかっこわるい?

就農当時は多少思っていたが、
最近では一般の方の農家への見方が変わってきているのを感じますね。
特に食べ物分野では生産者の地位向上が見られると思います。
「この人がつくったものなら美味しいに違いない」と、
「作物」と「生産者」がうまくリンクしているかと思います。
花業界でも同様になっていくといいですね。

花は儲からない?

品目にもよりますかね。
そして、やりかた次第では儲かると思います。
儲けるためには売り方を考える必要があります。
市場へのアピールも重要かと思います。

季節ものなので、花屋さんが高く買ってくれるときに
うまく花の収穫を合わせられれば売上も上がる。

ただ、その忙しいときは本当に大変ですね。

平均単価を1円でも上げるためにはどうすればいいか。

そういったことを常に考えてきましたね。

もちろん、経費に関しても重要です。
重油の値段、資材系(ビニール・ダンボール)はどんどん上がってきています。

温度管理もいままでの常識とはかわってきていて
油の使用もおさえつつ、収量もあげることができるような方法が以前とは違った形で試験データとしてでてきている。

また、常陸野カーネーション組合では、月に1度は定例会をやっていました。
目揃えをしたり他の組合員のハウスをみたりして情報交換をしています。

そういった情報収集や共有をすることでいかに経営に生かすかではないでしょうか。

働き方改革についてどう思われますか?

正直一般に言われているような働き方改革などは難しいですね。
パートさんには、忙しい時期だけきてもらったりしています。
そのため、家族があまり休めていない現状です。
両親もほぼ休み無く、別品目を作って出荷しています。
まるまる一日休むことなどはあまりないですね。

実は、ちょうど息子が就農し、始まったところなんです。
息子は今の所、週休2日にしていますね。
その分自分が頑張ってはいますが、今後は、月に何度かは公休取れる体勢はつくりたいと思っています。

生産者だけが知るカーネーションの魅力とは?

なんといっても花色の豊富さが魅力ですね。
ほとんどの人は赤白ピンクの一輪咲きのイメージが強いのではないでしょうか。

今はビビッドなものから、シックなものまである。
花の形も変わってきている。スプレー咲きだったり星のような花弁のものなどもある。
作っていて楽しいですよ。

市場に対してのご要望はありますか?

カーネーション業界では市場のほうが強いかもしれませんね。
常陸野の組合では出荷市場に対しては要望は出させていただいています。

花が安い時期に、もう少し単価を上げて売って欲しいなどとは言えるが、
やはり競りなので必ずしもそうはならない。

前売りの仕組みがもっとうまく機能してほしいですね。
そのために、正確な情報提供や品質を上げる努力などは続けていきたいと思います。

一般消費者に向けてひとことお願いします。

コロナなどのご時世で、仕事が減っている方などもいるかと思います。
なかなか、花に手は出ないとは思うのですが、
花がある生活を一度試してみてほしいですね。

玄関に一輪花があるだけで、気持ちが華やいだり、癒やされたりします。
これは一度試してみてほしいですね。

コロナでそういったことに気付かされ、花の需要が増えた印象があります。
金曜日は花をかっていこう。みたいな動きができあがっていくといいなと思いますね。

そうすることで花業界の消費も増え、業界も活性化するかと思います。

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