赤と黄色のグラデーションが綺麗な花を咲かすグロリオサ。
グロリオサは人気の高いお花ですが球根には毒があり正しい育て方を知識として身につけておくことが大事です。
そこで今回はグロリオサの球根からの育て方を丁寧にご紹介致します。
本記事の手順でグロリオサを育てることで美しい花びらを咲かすことができることでしょう。
1.グロリオサの球根の選び方
グロリオサの球根を購入する時には芽がついているか確認してください。球根のすこし尖った側に芽がつきます。
また、養分を蓄えている大きくて丸い太ったものを選びましょう。球根はすこしの傷や変形には問題ありません。
ですが、カビが生えているものや力を入れた時にへこんでしまうような球根は育てる時に苦労する可能性が高いので避けましょう。
2.グロリオサの球根の植え方
グロリオサの球根はどのような場所で育てていけばよいのかについて、ご紹介していきます。
2-1.グロリオサを育てるときに必要な準備は?
グロリオサは地植えと鉢植えの両方で育てることができます。育てる時に準備するべきものは下記の通りです。
- 土
- ラベル
- スコップ
- ジョウロ
- グロリオサの球根
- 誘引器具または支柱
鉢植えで育てる場合は下記の物も追加で準備しましょう。
- 鉢
- 鉢底石
- 鉢底ネット
2-2.グロリオサの球根を植える場所は?
グロリオサは日光を浴びられる場所で育てます。
グロリオサは日光を好みますが夏の直射日光には当たらないように気をつける必要があります。
また、グロリオサは湿度が高いと球根が腐りやすくなります。ですので、梅雨の時期は屋根のあるところに移動させておきましょう。
2-3.グロリオサを植えるのに適した肥料は?
グロリオサは有機質をたくさん含んだ土を好みます。
有機質をたくさん含んだ土で育てることで、細根が発達して大きな花を咲かすのでより美しい状態でグロリオサを楽しむことができます。
施肥は植え付けの1ヶ月前を目安に行います。完熟堆肥を土の量の2〜3割程度、入れて土と混ぜ合わせましょう。
2-4.グロリオサの植え付け方は?
グロリオサは比較的に高温を好むお花です。ですので、植え付けには4月下旬から5月頃が最適な時期になります。
植える場所は耕土が深く日光を浴びる場所が適しています。
2-4-1.地植えの場合
まずは苦土石灰や堆肥などを入れて土を作ります。球根の植え込みは土を作って2週間ほどが目安です。
球根を植え込みするときは5cmほどの穴を掘り横向きにして浅植えします。
穴に球根を横向きに置いて芽の位置が表土から5cmほどの深さになるように土をかけます。また、植え付け間隔は30cmが目安になります。
地植えのポイントはどこに植えたのかラベルを立てておくことです。
ラベルを立てておくことで誤って球根を掘り起こして傷つける事態を避けやすくなります。
2-4-2.鉢植えの場合
まずは深さのある鉢を用意しておきます。用意した鉢に鉢底ネットを敷いて鉢底石を入れます。
次に培養土を鉢の高さの3分の2くらいまで入れます。培養土を入れることができたら芽を傷づけないように球根を斜め横向きに差し込みます。
芽の部分に5cmくらい土がかかるように培養土をかけます。この時の目安は大輪種は6号鉢に1球、小輪種と中輪種は4〜5号鉢に1球植えです。
鉢のサイズが大きい場合は間隔を広めに開けることを意識してください。
鉢植えで育てる時には根張りを良くするために土を乾かさないことを意識しましょう。
また、グロリオサを確実に発芽させたい場合はまず湿らせたパーライトに球根を埋めてビニールで覆いましょう。
そして、ビニールで覆った球根を日向に置いて25℃〜30℃で保湿します。芽が伸び始めたら植え付けをします。
2-5.グロリオサの水やりの頻度
地植えの場合は土の表面が乾いてきたらたっぷりと水をあげましょう。根が張ってきたら気温が極端に高い時以外、水やりは不要です。
鉢植えの場合は土の表面が白っぽく乾いてきたらたっぷりと水をあげます。グロリオサは他のお花に比べて水分を多く必要とするお花です。
水分が足りなくなると葉が枯れたようになります。夏の時期は特に水分が足りなくなりやすいので気をつけてください。
春から秋は水分をよく吸収しますが秋に葉が枯れ始めたら徐々に水やりをやめて乾かしましょう。
3.グロリオサが発芽した後の管理の仕方は?
グロリオサは植え付けから1ヶ月ほど経つと発芽が始まります。
発芽が始まりつるが伸び始めたタイミングでフェンスや支柱に誘引しましょう。
葉の6節目くらいまでは巻きひげがありませんが、それより上の節の葉の先には巻きひげがあります。
13節目くらいに葉が出ると枝が約3本に分岐します。分岐した枝が絡み合わないように気をつけて誘引しましょう。
具体的には鉢植えの場合は円筒型の誘引器具を使用して行灯作りにすると低い位置で花を咲かします。他には螺旋状に誘引するとたくさんの花が咲きます。
地植えの場合は球根を植えたらネットを張り支柱を立てて巻きつくように誘引すると良いです。ご自宅にお庭があれば塀やフェンスを活用することもおすすめです。
3-1.グロリオサの花を長持ちさせるには?
グロリオサの花を長持ちさせるには花粉を定期的に取り除くことがおすすめです。
めしべに花粉がついて受粉してしまうと花の終わりも近づいてしまいます。こまめに花粉を取り除くことで華麗なグロリオサをより楽しむことができます。
3-2.グロリオサの花が枯れたあとは?
グロリオサの花が咲き終わった後は摘み取りましょう。葉や茎は枯れるまで待ちます。枯れるまで待つことで養分が球根に蓄えられて大きく太らせることができます。
4.グロリオサの球根の保存の仕方は?
グロリオサの球根は地植えの場合、茎や葉が黄色に変色して枯渇したら掘り上げましょう。
掘り上げた球根は風通しの良い日陰に3〜4日乾燥させます。
球根が乾燥したらバーミキュライトをビニール袋の中に入れて5〜10度の気温で管理します。
鉢植えの場合は地上部が枯れたタイミングで鉢をそのまま室内に移します。
また、グロリオサの球根にはコルヒチンという毒が含まれています。栽培や鑑賞の過程では問題は生じませんが扱うときには注意することが必要です。
5.グロリオサの分球の方法
グロリオサの球根を増やすことは難しいです。掘り上げた球根がV字状に綺麗に二つに分かれているか確認してください。
分かれていたら分球で増やします。具体的な手順は下記の通りです。
①時期は葉が黄色くなる10月が最適です。まずは地植えの場合は球根を慎重に掘り上げます。鉢植えの場合は株を丁寧に抜きましょう。
②球根がV字状に綺麗に二つに分かれていたら子球ができている証拠です。子球ができていない球根は分球ができないので注意してください。
球根についている土を落として風通しの良い場所に置いて2日〜3日乾燥させます。このときに温度が10℃以下にならない場所を選びましょう。
③球根から枯れた葉などを綺麗に取り除いて箱やビニール袋に入れます。バーミキュライトを詰めて春まで保存します。このときに温度が10℃以上あるところに保存しておくことを意識します。
④植え付け前にV字状になった球根を分岐部分で4月〜5月に切り分けます。切り口に雑菌が入ることを防ぐために切り口はよく乾かしてください
⑤球根を鉢や庭に植え付けて完了です。
6.グロリオサを育てるときに気をつけるべき病害虫
グロリオサはアブラムシやハダニといった害虫に気をつける必要があります。
このような害虫はグロリオサの養分を吸い取り光合成などに悪影響を及ぼします。殺虫剤などを撒いて予防することが大事です。
病気に関しては湿気により葉枯れ病にかかる可能性があるので風通しの良い場所で育てましょう。
特に葉や花にモザイク状の濃淡が現れたら注意してください。ウイルス病の可能性が高いです。
ウイルス病にかかった葉や花は治りませんので廃棄してください。予防としては器具の消毒やアブラムシ対策などの徹底をすることです。
7.さいごに
今回はグロリオサの育て方についてご紹介しました。
大切に育てることで黄色と赤のグラデーションの綺麗な花を咲かしてくれます。
特にグロリオサの綺麗な花を鑑賞するために病害虫や植え付け方に注意して大切に育てましょう。