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【初心者向け】スイートピーの育て方・栽培のコツは?

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可憐で愛らしい見た目のスイートピー。香りも甘く爽やかで人気を集めています。

スイートピーは、園芸初心者の方でも育てやすい、おすすめの植物です。

ここでは、スイートピーの基本的な育て方・栽培のコツについてご紹介します。

1.スイートピーの基本的な育て方

スイートピーには数多くの品種があります。品種によっては夏や冬に花を咲かせるものもあり、一年を通して楽しむことができる花です。

今回は、4~6月に開花する基本的な品種“春咲きのスイートピーの育て方”についてご紹介します。

1-1.土づくり

植物を育てるには、まずその品種に合わせた土づくりが大切です。

スイートピーを育てるのに適した土は、「保水性と水はけ」両方のバランスがとれたものが好ましいです。

元肥として緩効性化成肥料を使用し、月に1回程度、追肥として緩効性化成肥料を置き肥すると良いでしょう。元肥・追肥としてオススメなのは、「リン酸分が多く、チッ素分が少ないもの」です。

元肥・追肥ともに多くすれば良い、というわけではありません。量の目安は、庭植えの場合は1㎡当たり50g、鉢植えの場合は用土1リットル当たり3gです。だいたい一般的な草花に施す量の半分くらいで十分です。

ちなみに、地植えの場合は、腐葉土や苦土石灰などを混ぜ込みながら耕すことで、さらにスイートピーを育てるのに適した環境になります。スイートピーは直根性なので、下へ下へと長く根を伸ばします。そのため、地植えで育てる場合は、深くまで土を耕すこともポイントです。

1-2.種まき

春咲きのスイートピーは、基本的に9月下旬から11月の間に種をまくように設定されています。発芽適温は、15℃~20℃なので早まきによる低温障害を受けないように、10月中~下旬にまくのが最適です。

スイートピーの種は、種皮が硬い“硬実種子(こうじつしゅし)”なので、給水処理を行います。給水処理とは、種を水につけて水分を吸収させる処理のことです。半日~1日かけて給水処理を行い、水を吸って膨らんだ種を取り出します。

スイートピーの種まきは、花壇や鉢などに直まきするのがおすすめです。どうしても種まきする場所が確保できない場合は、育苗ポットにまく方法もありますが、移植する際に根を傷めてしまうと花がつかないというリスクがあります。

種まきは、20~25cm間隔に穴をあけ、ひとつの穴にはおよそ3粒前後を目安として点まきします。種に1cmほど覆土したら水をたっぷりあげてください。芽が出るまでは、太陽光があたらないように日陰に置き、過湿には注意しながら毎日水をあげましょう。発芽してきたら日に当てるようにし、本葉が2~3枚になったところで間引きをします。

1-3.育苗

育苗ポットに種をまいた場合も、芽が出てきたところで日に当てます。本葉が2~3枚出てきたら、その中で元気のよいものを1本だけ選び、その他のものはハサミで地際から切って間引きを行います。

ある程度根が育ち、育苗ポットの底までまわったら定植のサインです。寒地の場合は、この時点から一度さらにひとまわり大きな育苗ポットに苗を植え替えます。そして冬場はフレームで保護しつつ、春に定植するのを待ちます。

1-4.植え付け

スイートピーを植え付ける最適な時期は11~12月です。あまりつるが伸び過ぎてしまうと植え付けをしにくくなるので、なるべく育苗ポットに根がまわった時点ですぐに植え付けるようにしましょう。

スイートピーを植え付けるのに適した環境は、風通しや日当たり、水はけが良い場所です。スイートピーは、酸性土には適さないので、余裕があれば苗を植え付ける2週間前までに苦土石灰をまく等、酸度矯正しておくと安心です。

スイートピーは、根が長く伸びる植物なので、あらかじめ40cmぐらいの深さまで耕しておくと良いでしょう。複数の株を植え付ける場合は、株間をおよそ30cm程度あけましょう。スイートピーのような直根性の植物は、根にダメージを受けると育ちにくくなります。そのため、育苗ポットから取り出して植え付ける作業の際には、苗の根鉢を傷つけないように注意しましょう。

ちなみに、スイートピーはマメ科の植物です。マメ科の植物は、連作に適していませんので、地植えする際には昨シーズンにマメ科の植物を育てていないか確認しましょう。

1-5.水やり

スイートピーの水やりで気を付けたいのは、過湿です。スイートピーは、過湿に弱いため、土が少し乾燥している状態で育てるのが理想です。

ただし、スイートピーが成長する過程で、春ごろに株が生育してからは、深く張った根に届くように水をたっぷり与えてください。

水やりのタイミングは、「地植えの場合は雨が降らない天気が続いた時」「鉢植えの場合は土の表面が乾燥している時」です。その時々の土の状態を見て、臨機応変に水を与えるようにしましょう。

 

1-6.肥料

肥料は、土に混ぜ込むだけでなく、土の表面にばらまくタイプの液体肥料や緩効性化成肥料など様々です。「土づくり」の項目でもお伝えしましたが、肥料は多ければ多いほど良いというものではありません。

スイートピーの場合、与える肥料が多すぎると葉ばかりが目立つようになり。花つきが悪くなってしまいます。過多にならないように、肥料の分量には注意しましょう。

2.スイートピーの栽培のコツは日々のお手入れ

スイートピーの花を長く楽しむには、日々のこまめなお手入れが欠かせません。スイートピーに適した管理方法をもとに、丁寧に栽培しましょう。

2-1.誘引

スイートピーはつる性の直物なので、成長すると茎から伸びた長い巻きひげが周辺のもの影響を与えます。そのまま放置してしまうと、不必要につるが伸びきってしまいます。巻きひげのない品種は放任しても良いですが、それ以外のものは“つるの対策”が必要です。つるの状態を見てこまめに誘引し、全体を整えながら育てましょう。

「鉢植えの場合は支柱」「地植えの場合は10cm角ほどのネットやフェンス」を事前に用意しておくと安心です。

スイートピーの草丈は、品種によって異なります。大きいものでは、草丈が3mになる場合もあるため、それぞれの大きさを参考に見合うものを用意しましょう。

2-2.冬越し

スイートピーは、他の植物と比べても耐寒性がある植物ですが、真冬の時期は霜よけが必要になります。まだ成長しきっていない若い苗が霜にあたると、株が傷んでしまいます。

たとえ温暖な地域であっても、1月〜3月頃の冷え込みが厳しい日は寒さ対策をおすすめします。鉢植えであれば、なるべく玄関など寒暖差が少ない屋内で管理し、地植えの場合はビニールや藁(わら)、不織布でも苗を覆うことで霜を防ぐ事が出来ます。

2-3.病気&害虫対策

スイートピーを育てるうえで、病気や害虫対策も大切な作業です。
スイートピーの栽培で気を付けなければならない病気や害虫は、以下のものがあげられます。

2-3-1.【病気】うどんこ病

ちょうど気温が上がる5~6月頃には、うどんこ病が発生しやすいです。対策として、薬剤を散布しますが、蕾や花にかかると変色してしまいますので注意してください。

2-3-2.【害虫】アブラムシ、エカキムシ(ハモグリバエ)など

春ごろは、アブラムシやエカキムシ(ハモグリバエ)が発生する時期です。こまめに取り除くのも一つの手ですが、なるべく発生初期に殺虫剤で駆除しましょう。専用の薬剤を株元にまけば予防にも繋がります。

2-4.花がら摘み

スイートピーは、ひとつの株からたくさん花が咲く植物です。花色があせてきたような咲き終わった花は、こまめに摘み取るようにしましょう。放置してしまうと、次に咲かせる花の栄養分まで取られてしまいます。新たな種への栄養を残すためにも、枯れた花に関しては、茎から折り取りましょう。

2-5.摘心

摘心とは、茎の先を剪定することで脇芽の生長を促す方法です。

スイートピーのように草丈が長く生長する品種の場合、摘心することで花数を増やすことができます。スイートピーのつるが7~8節伸びたら、先端から5~6節あたりを剪定しましょう。

3.まとめ

スイートピーは、比較的育てやすく、園芸初心者におすすめの植物です。多種多様な品種があり、それぞれ特徴が異なるのでご自宅の環境に合う品種を選びましょう。見た目もかわいらしく、華やかなかぐわしさを栽培しながら楽しめるスイートピーを、日々の生活の彩りとして育ててみてはいかがでしょうか。

参考URL
https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-6059/
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-329/target_tab-2

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