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STORY#2527

スプレーマム農家の現状~花アグリNEW3K~

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華やかで楽しいイベントを引き立ててくれるマム。見る人の心を和ませ癒してくれるマム。その一方で花農家を取り巻く環境が厳しいという現実があります。農林水産省が出している「農業労働力に関する統計」では、令和4年度現在、自営農業者として従事している人の平均年齢は68.4歳
また平成27年の調査から、農業に就業している人数を表す就農者数は、減少の一途をたどっています。農業の世界にも高齢化の波は押し寄せ、後継者不足は否めません。

農業は「きつい・汚い・危険」の3K、と言われることもありますが本当にそうなのでしょうか。確かに体力が必要な側面はあります。重いものを持ち上げたり、朝が早かったり…。しかし、農業でない仕事はきつくないのでしょうか。また、たくさんの養分や水分を含んだ土は汚いものでしょうか。機械を使用するから危険なのでしょうか。農業もあらゆる面でテクノロジー化が進んでいます。今や生産者同士のミーティングをオンラインで行うことも珍しくありません。政府もロボット、AI、IoT等の先端技術を活用した「スマート農業」を後押ししています。出荷や仕切り情報がデジタル化されたシステム、自営の販売データを元にした経営分析、一目でわかる画像での商品情報とオンラインでの予約など、多くのことがデジタル化されています。そのようなことからも農業のネガティブ3Kはもう時代遅れなのです。どんな仕事にもポジティブな要素とネガティブな要素はあります。しかし農家は基本的自営です。自分次第で面白くすることも可能な仕事なのです。

花アグリNewK

そこでこれまでのネガティブ3Kを覆す、新しい「花農家におけるポジティブ3K」をご紹介します!それは「感動・感謝・絆」です。

感動

スプレーマムに限らず花は、手をかけたらそれに応えてくれます。頑張ったらその分綺麗に咲いてくれます。スプレーマムを育てている我々からすると、成長や開花は感動を与えてくれます。実は農業の仕事は感動の連続です。植物は生きています。そのため一筋縄ではいかないこともあります。自然が相手の仕事である分、自分ではどうにもならないことも。自然を相手に試行錯誤することで光が見えるときが「感動の瞬間」です。またちょっとした工夫で、作業効率が大きく上がることがあります。そんなときも、実はひそかに感動しています。自分自身の創意工夫が仕事に直結し、ダイレクトに返ってくることが魅力的で面白いのです。

感謝

農業は感謝の気持ちが芽生える仕事です。降り注ぐ太陽の光、豊潤な雨、植物を生かしてくれる土、自然を利用させてもらいながらスプレーマムを育てている、そんなふうに感じることがあります。そのため、光合成を行うための日光、植物にとっては生死を分ける雨の恵み、養分を吸い上げしっかりと根を張るための土壌、それらすべてに感謝することができます。そして、先人は菊の栽培におけるさまざまな技法を編み出しました。試行錯誤を繰り返し得てきた先人の知恵にも敬意を持っています。現在の生産者はその知恵を元に、ロボットやAIなどの新しい技術の利用も模索しています。それもまた後進が引き継ぎ、使われることでしょう。また花を購入してくださるお客様、生産者が丹精込めて育てた花を美しいと言ってくださる方々、関わってくださるすべての方々に感謝の念は堪えません。

農業は人と人との関り合いが多い仕事です。自営ですることが多い職業ですが、業種全体として情報交換をしたり助け合ったりすることがあります。スプレーマム生産においては、日本花き生産協会や農協等で定期的に勉強会が行われています。そこでは新しい品種について学んだり、栽培方法の情報交換をしたり、スマート農業について勉強したりすることもあります。個々人がオーナーであることが多いので白熱した議論が交わされることもありますが、それはそれ。議論が終われば交流し、つながりを持つことで絆が深ります。また地域の方々とも関わり合うことが多い仕事です。さらに家族で営むことも多いので、家族とふれあう時間も増えます。花きの育成時期にもよりますが、自分自身で時間を自由に調整できるので、子育てをしながらする仕事としては最高です。

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