近年の農業は、種や苗を種苗会社から仕入れるのが普通ですが、グロリオサは球根から栽培するという特徴から、当部会では部会員が各自で管理しています。種苗費用がかからないのがメリットですが、病気で全滅するリスクもあれば、その場合の保障もありません。全て自己責任となります。
出荷シーズンが終わると一度掘り起こし、次期作のための球根の選別を行います。「良い球根から良いグロリオサが育つ」と言われるほど重要な工程になります。
球根を自主生産している強みを活かして、部会が一丸となり、中・小輪系のグロリオサに特化し、他産地との差別化を図っています。また、オリジナル品種などバリエーション豊富な品種構成となっています。
当部会の藤井隆志さんが、2022年オランダで開催されたアルメーレ国際園芸博覧会の品評会「エキゾティックな花部門」において、最高賞の金賞を獲得しました。
同博覧会は、園芸大国オランダにおいて10年に一度開催される最も歴史のある博覧会です。
受賞したのは、藤井さんが独自に開発したオリジナル品種『ZEN』。小輪でオレンジと黄色のコントラストが見事です。『ZEN』の由来は仏教の『禅』から。花とともに精進していけるようにとの想いが込められ、世界でも通用するようにとローマ字表記にしました。